「え、消防士やったん?なんで辞めたん?」
転職してから何十回聞かれたか分かりません。飲み会で自己紹介するたびにこれ。もはや持ちネタみたいになってるw
で、だいたいセットで言われるのが「やりがいあるのにもったいない」。
うん、分かる。世間的にはそうですよね。人の命を救う崇高な仕事。安定した公務員。福利厚生も退職金もバッチリ。辞める理由なくない?って。
正直に言います。
そこまでやりがい、なかったです。
「いや待て」って思った人、ちょっとだけ聞いてください。この記事では、消防士のリアルな日常、辞めた理由、転職のルート、年収の変化、そして後悔しているかどうかを全部正直に書きます。
実は最近、消防時代の同期から転職の相談がちらほら来るんですよね。「お前よく辞めたな」「実際どうなん?」って。意外と需要あるんやなと思ったので、それなら発信しとこうかと。
消防士からの転職を考えている人、公務員を辞めようか迷っている人。あるいは単純に「なんで辞めたん?」が気になる人。そういう人に向けて書いてます。
消防士のリアル
まず、消防士の日常について正直に書きます。世間のイメージとだいぶ違うので。
みんなが思う消防士って、たぶんこうです。
- 火事が起きたら出動して消火する
- 救急車で駆けつけて人命を救助する
- 毎日命がけで働いている
かっこいい。映画みたい。でも現実はちょっと違いました。
僕がいた消防署での日常はこんな感じです。
- 緊急出動はほぼない
- 毎日やることは訓練と事務作業
- あとは上司の世話(お茶汲み的なやつ、令和の時代にまだあるんかと思った)
「え、火事は?」って思うかもしれませんが、実際のところ火災出動なんてそんなに頻繁にあるもんじゃないです。ドラマの世界とは違う。毎日が訓練と待機の繰り返しで、正直なところ暇な時間の方が圧倒的に長かった。
ただ、やりがいを感じた瞬間がゼロだったかと言うと、それは違います。
救急で心肺停止の傷病者に対応した時は、さすがにやりがいを感じました。
目の前の人の命がかかってる状況で、自分の判断と技術がダイレクトに結果に影響する。あの緊張感と達成感は消防士でしか味わえないものだと思います。
でも、それは年に数回。
残りの360日は訓練と上司の世話です。年に数回のやりがいのために、残りの360日をどう感じるか。僕にはちょっとキツかったw
あと、年功序列のシステムもしんどかった。
どれだけ頑張っても、年次で給料が決まる。隣で明らかにだらだらしてる先輩の方が給料高い。もちろん全員がそうじゃないし、真剣に取り組んでる人もたくさんいます。でも、頑張りが給与に反映されにくい仕組み自体に、どうしても納得がいかなかった。
僕は自分で言うのもアレですけど、わりと向上心が強いタイプで、スキルを磨いて成長していくのが好きなんですよね。それが評価や報酬にちゃんと反映される環境じゃないと、モチベーションが保てない。年功序列はその真逆。努力しても報われる仕組みじゃないなら、報われる場所に行くしかないと思いました。
辞めた理由
消防士を辞めた理由は、大きく4つあります。
給与の天井が見えた
公務員の給与体系は、良くも悪くも予測できます。何年目でいくら、昇進したらいくら、退職金はいくら。全部見える。安定と言えば聞こえはいいけど、裏を返せばどれだけ頑張っても上限が決まっているということ。
20代でこの天井が見えた時、「あと30年これか」と思ってしまった。ネタバレされた映画を2時間見続ける気分ですw
仕事内容にそこまで興味が持てなかった
これが一番正直な理由かもしれません。消防の仕事自体に、強い情熱を持てなかった。「人の命を救う仕事」という使命感だけで30年走り続けられるかと自問した時、答えはNoでした。
使命感で選んだ仕事じゃなくて、「体力あるし、安定してるし」くらいの理由で選んだのが正直なところ。そのテンションで30年は、さすがに持たないw
先輩を見て「なりたい姿じゃない」と思った
これはキツい言い方になるかもしれませんが、10年後、20年後の自分の姿が職場にいたんですよね。年功序列で昇進して、特に新しいことをするわけでもなく、同じ業務を繰り返している先輩たち。
もちろん尊敬できる先輩もいました。でも「あの人みたいになりたい」と思える人が少なかった。ロールモデルがいない環境で長く働くのは、想像以上にしんどいです。目指す先がないマラソンとか、ゴールどこやねんって話で。
「このまま30年同じことするのか」
上の3つを全部まとめると、結局これに行き着きます。
給与の天井は見えている。仕事内容にそこまで興味がない。なりたい姿の先輩もいない。この状態で定年まで同じ場所にいるのは、僕にはできなかった。
「安定を捨てるのが怖い」という気持ちがなかったかと言えば嘘になります。でも、「このまま30年変わらない自分」の方がもっと怖かった。
消防士 → SES → 外資コンサル。転職ルート全公開
僕の転職は1回じゃなくて2回です。いきなり外資コンサルに行ったわけじゃない。
1回目: 消防士 → SES(IT企業)
最初の転職先は、SES(システムエンジニアリングサービス)の会社。ここに4年強いました。
ITスキルは完全にゼロからのスタート。消防士時代に身につけたスキルって、体力と規律くらいなもので、ExcelすらまともにVLOOKUP打てなかったw
仕事の進め方のギャップもすごかった。消防は「指揮命令系統に従って即座に動く」世界。IT企業は「要件を整理して、合意形成して、段階的に進める」世界。真逆。最初の半年くらいは「え、なんでこんな回りくどいことするん?」と本気で思ってました。
でも、ここでITの基礎を叩き込めたのは大きかった。消防時代には想像もしなかったスキルが身について、自分の市場価値が少しずつ上がっていく感覚があった。新しいスキルを覚えて、それが仕事で評価される。消防時代にはなかったこの感覚が、めちゃくちゃ楽しかった。
2回目: SES → 外資コンサル
4年強SESで経験を積んだあと、転職アプリ経由でスカウトが来ました。
使ったのはGREENとビズリーチ。それに加えて転職エージェントも活用しました。
外資コンサルに決めた理由は、ぶっちゃけ4つです。
- 給与(シンプルに高かった)
- ネームバリュー(履歴書に書けるブランド力)
- 成長できそうな社風(スキルアップが評価に直結する環境。消防時代に一番欲しかったやつ)
- リモートワークOKだった(※過去形。ここ重要。後で回収します)
「コンサルティングへの情熱が〜」とか「経営課題の解決に〜」とか、かっこいい志望動機を期待してた人、すみません。給与とネームバリューと成長環境です。 転職理由を美化しても仕方ないので正直に書きますw
結果、年収は消防士時代の2倍以上になりました。
具体的な金額は伏せますが、消防士の給与体系を知ってる人なら「あ、あのくらいか」とだいたい想像がつくと思います。年功序列で天井が見えていた頃と比べたら、景色がかなり変わりました。
後悔?全くない
ここまで読んで「で、後悔してないの?」と思った人がいるかもしれません。
全くない。
今の方がすべてにおいて上です。収入、スキル、キャリアの選択肢、自分の市場価値。どの軸で見ても、消防士時代より今の方がいい。
強いて言うなら、「もっと早く転職すればよかった」。これが唯一の後悔です。20代前半で消防士になって、「合わないな」と思いながらもしばらく続けてしまった。あの時間がもったいなかった。迷ってる暇があったら履歴書書けって、過去の自分に言いたいw
転職して良かったことを具体的に挙げると:
収入が上がって、投資と副業の原資ができた。 このブログ「Shift Up」も、転職して収入が上がったからこそ始められたもの。消防士の給料で副業の初期投資を捻出するのは、正直かなりキツかったと思います。具体的にやったことは入金力を爆上げした方法で書いてます。
ただし、良いことばかりではない。
体重が103kgになりました。 忙しいプロジェクトでホテル暮らしが増えて、食事はホテルのブッフェとコンビニのローテーション。気づいたら消防士時代から+31kg。キャリアアップと体重アップが比例するタイプですw 現在進行形で落としてるので、興味がある人はダイエット記事もどうぞ。
あと、リモートワークOKだったはずが、今は出社強制になりました。入社時の条件と違うやんけ、と思いつつも、これはどうしようもない。なのでオフィス近くのホテルによく泊まってます。まあ会社の金で泊まれてるので、文句を言う筋合いはないんですがw
これから転職を考えている人へ
最後に、消防士や公務員からの転職を考えている人に向けて、僕が実際に経験して思ったことを書きます。
「辞める理由」より「行く理由」を明確にする
「今の仕事が嫌だから辞めたい」だけだと、転職先でも同じことになりかねない。「次にどうなりたいか」がある程度見えてから動いた方がいい。僕の場合は「年収を上げたい」「市場価値の高いスキルを身につけたい」が明確にあった。シンプルでいいので、「行く理由」を言語化しておくと、面接でもブレないです。
在職中に転職活動する
辞めてから探すのは精神的にキツい。収入がゼロの状態で「早く決めないと」という焦りが出ると、妥協した選択をしやすくなる。「とりあえずどこでもいいから」は転職で一番やったらあかんやつです。消防の勤務体系はシフト制で、非番や休みの日に面接を入れやすかったのはラッキーでした。
転職アプリとエージェントは複数使う
僕はGREENとビズリーチ、それに転職エージェントを使いました。アプリによってスカウトしてくる企業の層が違うので、1つに絞る理由がない。エージェントは面接対策や年収交渉もやってくれるので、使わない手はないです。無料やし。
そもそも「公務員=安定」って本当か?
よく「公務員は安定してる」って言われるけど、僕はちょっと違うと思ってます。一般企業だって基本的にクビにならないし、めったなことしない限り給料が下がるわけでもない。安定してるのは公務員だけじゃない。
むしろ市場価値で見たら、一般企業で通用するスキルを持ってる人の方がよっぽど安定してる。転職先なんてすぐ見つかるし、副業もできる。
消防士時代から「このスキルセットじゃ辞めてもつぶしが効かない」と感じてたのが一番怖かったですw
僕は常に人生に逃げ道を残しておきたいタイプなんですよね。「いつでも辞められる」「いつでも転職できる」という選択肢を持ってることが、僕にとっての本当の安定。その選択肢を持てないポジションにいること自体がリスクだと思ってました。
ちなみに、この「逃げ道を持っておきたい」という考え方は、僕が資産形成をやっている理由にもそのまま繋がってます。お金があれば「いつでも辞められる」し、「しばらく働かなくても生きていける」。スキルという逃げ道と、お金という逃げ道。両方持っておくのが最強です。
そもそも「安定」って何でしょう。平均的な給料をもらい続けることが安定? それって「現状維持が保証されてる」ってだけで、上がっていく保証はない。僕はそれを安定とは呼びたくなかった。
公務員を辞めたいと悩んでいる人は、一回冷静に「公務員のメリット」を書き出してみてほしい。で、それが本当に一般企業では享受できないものなのか比較してみてください。やってみると意外と「これ、別に公務員じゃなくても手に入るな」ってものが多いはず。
そもそも、日本中には公務員じゃない人の方が圧倒的に多いわけで。みんな普通に生きてますw
「安定した公務員を辞めるなんて…」と言う人がいるけど、スキルも市場価値も上がらない場所に30年いることの方が、長期的にはリスクが高いと僕は思ってます。転職の判断基準は20代で2回転職した記事で詳しく書いてます。
まとめ
消防士 → SES → 外資コンサル。
2回の転職で、年収は2倍以上になった。スキルも市場価値も上がった。体重も上がった(それはいらん)。
転職は「逃げ」じゃない。人生のギアを上げるための選択です。
このブログの名前は「Shift Up」。限界突破 幻の7速。
消防士を辞めた時、周りからは「もったいない」と言われた。でも、あの時ギアを入れ替えたから今がある。もし同じように迷っている人がいるなら、「ギアを上げる選択肢もあるよ」と伝えたい。
もちろん、公務員のまま満足してる人はそれでいい。大事なのは自分で選ぶこと。誰かに決められた人生じゃなくて、自分でギアを選んで走ること。
僕はまだギアを上げ続けるつもりです。幻の7速、まだ見つかってないのでw


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